もしも私が店主なら。「あぁ、どうぞ」なコトはシェアしておきたい
私は、店を持ってない。
オフィスというかワークスペースも「自宅兼」…なので「打ち合わせに伺いますので」と言われると、手と首がもげそうになるぐらい「いやいやいやいやいや…こちらが伺います」となります。
店を持っていないから、好きに言っちゃうことをお許しいただきたいのですが。
もしも私が店主なら。
そして、スタッフに働いてもらってる店のオーナーなら。
店内で「これはいいよ」というルールは、自分以外のスタッフと共有しておこうと考えています。
(店、持つんかい、とツッコミながら)
「そりゃそうでしょ」と言われてしまうかもしれないけど、これって大切だと思うんです。
「写真撮っていいですか?」
電車に乗れば、スマホを見ている人がほとんど。
夕焼けがキレイでスマホを空に向けたら、似たようなポーズの人がほかにもいることに気付きます。
先日は、川沿いで歩いている鴨を見つけて撮影しようとしたら、向こう岸から撮影している人がいて、ちょっと照れちゃいました。
多くの人が「わぁ」と思ったら、自然とカメラを向ける時代なんですね。
店でもそう。
食事に出かけて「わぁ」と思えば写真を撮りたくなっちゃいます。SNSにあげたいという理由が多いでしょうね、きっと。(口コミサイトに書きたい、という人もいるのかな)
そんなシーンも増えたからか「写真撮ってもいいですか?」と聞けば、その場ですぐに「どうぞ」「ぜひ」と答えてくださるところが増えました。
ちょっとのことですが、これ、利用者からすると、とーってもありがたい!
「ちょっと店長に確認してきますね」と少し待つことになると、もちろんお気持ちはウレシイのですが、時間が経つにつれて、すこーしずつ心のトーンは落ち着いてきちゃいます。
「わぁ」と思ったその瞬間に「カシャッ」といきたいんでしょうね、きっと。
「撮っちゃダメ」ならダメでいい。
返事は早いほうがオススメということです。
「写真を撮る」行為のハードルが下がった今こそ、店・施設で対応を決めて、スタッフで共有しておくと良さそうですね。
OKなこと、NGなことがぱっとわかるように
3、4年前のことですが、ある制作現場で「おぉ、これはいい!」と思ったものがありました。
これです、約2センチ×6、7センチぐらいの小さなプレート。
美術家・中島麦さんが公共施設で制作している「誰でも見に行っていいよ」という場所にありました。
作家さんが休憩で場所にいなくても、これがあれば「あ、写真撮っていいんだね」とわかります。
もう一つ。
作業に集中しているとき、いちいち話しかけられずに済むんです。
「写真も撮っていいよ」
「SNSに載せてもいいよ」と、一目瞭然。
「お客さん、どうぞどうぞ~」な場所にあると、お互いにいいなぁと密かに思っています。
問い合わせをどうするのか
上の例は、写真撮っていいかとか、SNSに載せていいか…の事例です。
さらにいうと「問い合わせがきたときにどうするか」をざっくりと決めておくと、これまたスムーズ。
店や施設を運営していると、きっといろんな問い合わせが来ると思うんです。
「そういうときは、上に確認しますって言ってくれたらいいから」(byオーナー)というのも、優しく守ってくれる系でアリなんですけど。
それよりも「いいですよ~!」なことを共有しておくほうがおすすめ。
やりとりがシンプルになって、スムーズだからです。
大事なことは、
答えがわかるまでのプロセスが増えれば増えるほど、聞く側のピチピチ新鮮な気持ちはトーンダウンする、ということ。
「その問い合わせ、ちょっと面倒そうだから…」でスルーしても、もちろんイイと思います。
よく考えてから返事したい…という場合もあるでしょうし。なんでも「へぇへぇ」と聞きましょう、ではないんです。
聞く側の新鮮な気持ちを大事にしたいなら、答えまでのプロセスはできるだけ少なくすることが大事。
「Yes」でも「No」でも同じです。
私がもしも店主なら、せめて「これはイイよ」なことは、ぱっとわかるようにしたいなぁ…と、中島麦さんの制作現場へ行ったときに思いました。
てへへ。2017年から4年温めたな(笑)。